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非正規雇用者の活用がカギです。

アッと言う間に2月もあと1日になり、人事異動の発表等が相次いでいますね。

人手不足が深刻な中、人材の適切な配置は非常に重要です。

人が足りないと感じている、あるいは人が足りないと現場からの声も聞こえてくるでしょう。

でも、ちょっと待ってください。

それが単にスキルが足りていない場合もありますし、業務が非効率になっているケースもあります。

人手は本当に不足しているのか、その背景を冷静に見極めて人材配置をしていく必要があります。

 

そして人の配置が決まったら辞令の準備、もしかしたら事務所のレイアウト変更等も発生するかもしれません。

総務や人事の皆さんは大忙しですが、ここはしっかりと次年度の体制を整えていいスタートを切りたいですね。

 

さて昨日、人事異動に伴う引越難民対策として、繁忙期を避け4月2週目以降の転居を検討すると石井啓一国土交通相の報道がありました。

例年通りに辞令は発令して赴任時期をずらす事を検討するそうです。

この運転手不足による引越難民は、社会的にも大きな問題になっています。

料金も高騰していますし、そもそも予約が取れないようですね。

一昨日は、引越大手から業務再開が4月以降になると発表されましたから、更に需給が逼迫しているようです。

 

もちろん運送業だけでなく、今はどこの企業でも人手不足と言われています。

でも、実は求職者がいないわけではありません。

仕事の質を上げていきたいと思えば、求める人材の質も上がります。

特に中小企業ではなかなか求める人材像とのマッチングが進まないという現状があります。

 企業が求める人材と、求職者の希望する労働環境がマッチしないと中々雇用にはつながりません。

どうしたら、大企業に負けない優秀な人材を確保できるか、悩むところですが、 

ここで気になったのは、先日発表された平成30年平均の労働力調査。

正規雇用が53万人増加し、非正規雇用は84万人増加した結果になっていました。

実際の労働者は増加しています。

 

そして重要なのは、非正規の雇用形態についた主な理由です。

男女ともに『自分の都合のよい時間に働きたいから』が最も多くなっていますね。

 

総務省ホームページ 労働力調査

 

つまり、働き方の多様化が進み、ワークライフバランスを考えた就職先を探している方が増えているという事が考えられます。

ここで見ていたただきたいのは、中小企業の「強み」です。

中小企業は大企業に比べて、人事体制や働き方についても柔軟に対応する事ができるケースがはるかに多いのです。

柔軟な働き方でも対応できる労働環境の整備で、大企業に負けない採用、優秀な人材の獲得につなげていきませんか。

アウトソーシングや非正規雇用者を活かした体制づくりで、優秀な人材が働きたいと思える環境を整備していきましょう。

 

まず、非正規雇用を活かした体制づくりで注意しなければならいのは「同一労働同一賃金」という考え方です。

2020年4月(中小企業は2021年4月)に施行されるパートタイム・有期雇用労働法の適用を前に、ガイドラインも出ていますので、確認しておきましょう。

 

厚生労働省 パートタイム・有期雇用労働法が施行されます

 

厚生労働省 同一労働同一賃金ガイドライン

 

つい先日も「正社員と非正規社員の待遇差が、労働契約法で禁じられている「不合理な格差」にあたるか否かが争われた訴訟の控訴審判決が報道されました。

東京高裁は、非正規社員(契約社員)にも退職金の一部を支給すべきだとする判断を示しています。

 

提訴していたのは、駅売店で販売の業務をしていた元契約社員の女性4人。

裁判長は、企業が有期契約労働者に対する退職金制度を設けなくても、「人事施策上、一概に不合理とはいえない」としましたが、

同社の契約は原則更新され定年も定められ、定年まで10年近く勤務していた2人については、退職金を「一切支給しない」のは不合理とし正社員の25%に相当する額を支給するよう命じました。

同種の訴訟で退職金の支払いを命じたのは初めてだそうで、同一労働同一賃金の実施に向けた法改正が影響しているかもしれません。

 

この法律の施行を活用して、企業イメージアップに繋がり、人材不足も補える、そんな人事制度にしていきませんか。

非正規雇用の処遇改善に向けては、助成金等の活用も可能です。

中小企業の施行は2021年4月〜だから、まだいいよ、、、なんて思わずに、この法律を先取り。

今だからこそ、是非、大企業に先駆けて早めに取り組んでみましょう。

 

人事制度の取り組みは、労働法の専門家をご活用ください。

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